
ウィスット・ポンニミット(通称:タムくん)/マンガ家、アーティスト
1976年タイ生まれ。「タム」はニックネーム。タイの東京芸大と呼ばれるシラパコーン大学デコラティブ・アート学部卒。1988年マンガ家デビュー。京都精華大学マンガ学部の研究生としての留学経験もある。日本では雑誌『IKKI』『Bigissue』『H』やweb『レンザブロー』で連載中。よしもとばなな著『なんくるない』の表紙イラストや,細野晴臣トリビュートアルバム『STRANGESONG BOOK-Tribute to Haruomi Hosono 2』におけるジャケットイラスト・DVD映像を担当するなど、いま最も注目を集めるマンガ家/アーティストのひとり。
10月26日に京都国際マンガミュージアムにて、親交の深い谷川俊太郎氏とのコラボレーション・イベント「詩とアニメ」を開催。またCOCON烏丸内でもshin-biにて10月30日から11月29日まで新作映像展示「LR展」を開催している。
1976年タイ生まれ。「タム」はニックネーム。タイの東京芸大と呼ばれるシラパコーン大学デコラティブ・アート学部卒。1988年マンガ家デビュー。京都精華大学マンガ学部の研究生としての留学経験もある。日本では雑誌『IKKI』『Bigissue』『H』やweb『レンザブロー』で連載中。よしもとばなな著『なんくるない』の表紙イラストや,細野晴臣トリビュートアルバム『STRANGESONG BOOK-Tribute to Haruomi Hosono 2』におけるジャケットイラスト・DVD映像を担当するなど、いま最も注目を集めるマンガ家/アーティストのひとり。
10月26日に京都国際マンガミュージアムにて、親交の深い谷川俊太郎氏とのコラボレーション・イベント「詩とアニメ」を開催。またCOCON烏丸内でもshin-biにて10月30日から11月29日まで新作映像展示「LR展」を開催している。
京都は私にとって多くの縁がある場所だ。日本語学校も、その学校の修学旅行も、またマンガ学科の研究生として通っていた大学も、京都。人生で初めて訪れた展覧会も(四条)河原町付近だった。京都は日本に来る前に雑誌で見ていたイメージと一緒で、とても感動したのを覚えている。
今、京都からイメージされるのは「自然」や「平和」。川や木をはじめ、自然の大きなパワーを感じる。建物は写真のようで美しく、食べ物にも深さがある。人はその住んでいる場所と同じ、そこの食べ物と同じ、建物のデザインも同じだと思うが、京都の人の印象も土地柄そのままで、優しくてデリケートだ。そんな魅力的な京都に居ることはとても有り難く、毎日がプレゼントであるように思う。
また、京都は自然・心・建物のバランスがドラマティックにとられていて“感じることを忘れてしまいそうになる”自分にとって、大切な場所でもある。(京都精華大学が運営する)「shin-bi」が入っているCOCON烏丸には来る機会も多いが、自然の音がする1階カフェのあたりのスペース(アトリウム)は広くて気持ち良い。なんだか落ち着く雰囲気があり、この場所(施設)にも京都ならではの良さを感じる。
京都精華大学にはマンガ学科の研究生として通っていた。教授の部屋の本棚には、本だけではなくマンガが多く並んでいたのには驚いたし、嬉しかった。「マンガの国に来た」とワクワクしたのを覚えている。私は小学生の頃から日本のマンガを読んでいた。仲のよい友達と日本の好きなマンガをまねしてキャラクターを勝手に作り、ストーリーを考え、見せ合ったりしていた。たとえば“筋肉ムキムキのキャラクターがサッカーをやる”ような。遊び感覚だったけれど、それだけ日本のマンガに夢中になっていたのだと思う。
再びマンガの世界に入ったのは大学生の時。タイの美術大学ではインテリアを勉強していたのだが、教授に怒られる事が多くてアートに対する自分自身への自信も無くなっていた時期があった。しかし勉強とは別に、その頃に自分が思っていたことを日記のようにマンガで描いた。誰かに見せるためと言うよりは、自分で描き、それらを読みたいだけだったと思う。思っていることを自由に描けて楽しかった。描いているうちに自然に、自分で本のようなものを作った。たまたま友達に見せたら「すごく面白い」と言われ、嬉しかった。
それをきっかけにいろんな人に見せていたら、たまたまカルチャー雑誌に連載しているマンガが急に間に合わないことがあり、私のマンガを載せていただけることになった。初めて私のマンガが雑誌に掲載されたのがその時だ。「面白い」って言ってくれる人が増え、雑誌で私のマンガが連載されるようになった。当時は、今のように多くの人に読んでもらえるとはまったく思っていなかったので、今みなさんが真剣に私のマンガを読んでくれることがとても嬉しい。
時々マンガを描きながら、自分でドキドキしたり、泣きそうになったりする。「この話を見せたら『面白い』と言われそうだなと思う瞬間はとても幸せである。また、自分が楽しいと思うマンガで生活できることの喜びは何事にも変え難い。自分にとってマンガとは?それは「楽しさ」と「幸せ」だ。
