午前10時の映画祭11 デジタルで蘇る永遠の名作 12月編
2020年3月に10年の歴史に一旦幕を閉じた映画祭が再開となります。今年から、京都地区での上映は京都シネマとなります。上映時間は午前中のいずれかの上映です。お時間にはお気をつけくださいませ。みなさま、ぜひ名作映画をスクリーンで!お見逃しなく!
◇鑑賞料金:一般1,500円 / 京都シネマ会員1,000円 / ほか通常料金 /招待券など無料鑑賞不可
◇映画祭公式サイト:https://asa10.eiga.com/2021/
■11/26(金)~12/9(木) ファイト・クラブ
アンチ物質主義を唱え、消費社会を嘲笑し、登場人物の極端な思想と言動によって、いまなお賛否両論が絶えず、90年代の『時計じかけのオレンジ』とも評された狂気と暴力の寓話。初見時のあまりにも強烈なインパクトは忘れがたい。『セブン』のデイヴィッド・フィンチャーとブラット・ピットが再タッグを組んでいる。主人公は空虚な生活を送り、不眠症に悩む若き青年“僕”。謎の男テイラーに導かれるままに「ファイト・クラブ」という殴り合いのグループを発展させていく…。
消費社会に浸っていた主人公が、精神的自由を獲得するために挑む物語であり、ジェネレーションXを代表する金字塔。ダイレクトに伝わってくる暴力描写は容赦なく、“僕”の世代の共通した虚無感や敗北感が痛いほど伝わってくる。伏線やサブリミナル効果、信用できない語り手の技法などなど、謎を多く残す傑作。
© 1999 Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved.
《上映時間:11/26~12/2 9:35~/20:20~ 、12/3~9 11:35~/20:20~》
■12/10(金)~12/23(木) ナイトメアー・ビフォア・クリスマス
『チャーリーとチョコレート工場』『ダンボ』など独特な世界観で人々を魅了してきた奇才ティム・バートンが原案、製作を手掛けた『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』がひさしぶりに劇場へ!ハロウィン・タウンのかぼちゃ王、ジャック・スケリントンは、来る日も来る日もハロウィンの準備に明け暮れる毎日に飽き飽きしていた。そんなある日、迷い込んだ森の中で、クリスマス・タウンを発見する。はじめてみる光景に魅せられたジャックは、再現しようと研究をはじめるが…。
『シザーハンズ』のエドワードや『チャーリーとチョコレート工場』のウンパルンパ、『ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』のこどもたちなど、ティム・バートンのキャラクター造形は、暗い影を宿しながらもどこか愛くるしく、いつも愛嬌とさみしさが同居したようなキャラクターが特徴であり、それゆえに人気も高い。『ナイトメアー』でも彼が考えだした愉快で奇怪なキャラクターたちが癖になる。ハロウィン映画?クリスマス映画?議論がわかれそうな一作。
Images courtesy of Park Circus/Walt Disney Studios International
《上映時間:12/10~16 9:50~ / 12/17以降未定 》
■12/24(金)~1/6(木) モスラ
「ゴジラ」「ラドン」「宇宙大戦争」などを手がけた東宝特殊技術陣が、構想3年、撮影日数200日間、総製作費2億円(当時)をかけて製作した空想科学スペクタクル巨編で、日本映画では史上初となる全世界同時公開がされた作品としても邦画史に名を刻んでいる初代モスラ。南海の孤島インファント島で発見された2人の小美人は、ロリシカ国の悪徳ブローカー一味に拉致され、日本で見世物にされてしまう。新聞記者の福田、カメラマンの花村、言語学者の中条は、2人を島に帰すようよう世論に訴えかけるが、その間にも小美人たちの危機を知った島の守護神モスラが海を渡って日本に上陸し…。
モンスター色や怪奇性が強い「ゴジラ」や「ラドン」に比べ、ファンタジー感ただよう怪獣映画に仕上がっている。原作を書いたのは、純文学者の中村真一郎、福永武彦、堀田善衛の3人で、安保闘争の翌年の作品ということもあって、当時の日本の政治状況や、フェミニズム、先住民問題なども反映された内容なので、特撮物という要素以外にも見どころはたくさん。今回、4Kデジタルリマスター版への修復作業の際、1961年公開当時にわずか11劇場でのみ流れていた「序曲」が発見され、今回の公開に「序曲」の編成が実現!
©1961 東宝
《上映時間未定:決まり次第劇場ホームページにてお知らせします。》
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映画館 / Movie Theater / 3F
営業時間:上映時間に準ずる
電話番号:075-353-4723