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ギャラリー展覧会
2024.7.2

伝匠美屏風祭展

DNP京都太秦文化遺産ギャラリーが7月13日(土)、14日(日)、21日(日)の3日間、1階アトリウムで「伝匠美屏風祭展」を開催します。

高精細複製「伝匠美®*」 国宝『洛中洛外図屏風 舟木本』岩佐又兵衛筆(東京国立博物館所蔵)、重要文化財『洛中洛外図屏風 池田本』の展示をはじめ、洛中洛外図屏風クイズも予定していますので、ぜひご来場ください。

*高精細複製「伝匠美®」
DNP独自の高精細複製「伝匠美®」は、高精細デジタル技術と伝統工芸の技を融合させることで、精緻な再現性と耐久性を両立させた文化財複製です。

日時

7月13日(土)、14日(日)、21日(日)11:00~18:00

場所

1階 アトリウム
3階 DNP京都太秦文化遺産ギャラリー
*入場無料

主催・お問い合わせ

DNP京都太秦文化遺産ギャラリー(COCON KARASUMA 3階)
https://dnp-cultural-heritage.jp/

展示予定作品説明

重要文化財『豊国祭礼図屏風』 狩野(かのう)内膳(ないぜん)筆

紙本金地著色 縦1,670×横3,525㎜ 1606年 豊国神社所蔵
豊臣秀吉公の七回忌に当たる1604年8月、盛大に挙行された「豊国大明神臨時祭礼」の模様が描かれた六曲一双の屏風。
右隻には8月14日の諸行事を描いたもので、宏大な豊国社を中心に置き、神官・楽人200騎による馬揃え、大和猿楽四座(金春・観世・宝生・金剛)合同の能楽、また田楽の刀玉奉納などが描かれています。
左隻には8月15日の諸行事を描いたもので、巨大な方広寺大仏殿前で繰り広げられている風流(ふりゅう)傘(がさ)を中心に踊る町衆による「風流(ふりゅう)踊(おどり)」大仏殿の境内では「施餓鬼(せがき)」が行われている様子等が、当時の町並みや祭礼に熱狂する人々と共に描かれています。
この屏風は豊臣秀頼公の命により片桐(かたぎり)且元(かつもと)が奉行となり、豊臣家のお抱え絵師であった狩野内膳(1570-1616)が描いたもので、祭礼の2年後 1606年8月に豊国社に納められました。
賀茂祭や祇園祭のように毎年行われる祭りではなく、1度限りの臨時祭礼を題材とし、また屏風の製作動機、製作時期、筆者も判明しており、その記録性、資料性と共に大変貴重な屏風として知られています。

国宝『洛中洛外図屏風 舟木本』 岩佐(いわさ)又兵衛(またべえ)筆

紙本金地著色 縦1,627×横3,424㎜ 1615年 東京国立博物館所蔵
京都市中(洛中)と郊外(洛外)を描いた洛中洛外図の1つで、もと滋賀の舟木家に伝来したため、「舟木本」と呼ばれています(現在は東京国立博物館が所蔵)。
本図は右隻を斜めによこ切る鴨川の流れが左隻に及び、両隻の図様を密に連繋させています。
左隻には徳川家を象徴する元離宮二条城、右隻には豊臣家の象徴である方広寺大仏殿の偉容を大きく描き、対比的に配置させ、その間に洛中、洛東の町並が広がります。
右隻には桜が咲き誇る豊国神社をはじめ、三十三間堂、清水寺、八坂神社などの洛東の古社名刹が連なり、鴨川の岸、四条河原では歌舞伎や人形浄瑠璃などが演じられ、歓楽街の盛況ぶりを伝えている。
左隻には祇園会の神輿と風流が町を進行し、南蛮人の姿も認められます。
作者は風俗画に多大なる影響を与えた奇想の絵師・岩佐又兵衛(1578~1650)の作と考えられています。

重要文化財『洛中洛外図屏風 池田本』

紙本金地著色 縦1,742×横3,780㎜ 1620年 林原美術館所蔵
京都市中(洛中)と郊外(洛外)を描いた洛中洛外図の1つで、もと岡山藩主池田家が所蔵していたため「池田本」と呼ばれています(現在は林原美術館が所蔵)。
左隻には徳川家を象徴する元離宮二条城を含む右京の地域と北山から西山にいたる景観が描かれています。
右隻には左京から東山にかけて画面左中ほどに京都御所が巨大に描かれています。
京都御所へ続く行列に葵紋をあらわした道中具が認められ、1620年6月の2代将軍・徳川秀忠の娘・和子(まさこ)が後水尾天皇のもとへ入内行列と考えられています。
また、1624年10月にほぼ取り壊しの終わった伏見城が描かれていることから、1620年頃の景観と考えられています。風俗描写も精緻で、登場人物の数は約三千百人を超え、現存する洛中洛外図の中で最多と言われています。